SPECIAL
「劇場版 Free!-the Final Stroke-」後編
公開2日目舞台挨拶
オフィシャルレポート
※本レポートには「劇場版 Free!-the Final Stroke-」後編 本編の内容が含まれます。
2022年4月23日
島﨑信長(七瀬遙役)×
鈴木達央(橘真琴役)×細谷佳正(山崎宗介役)×
代永翼(葉月渚役)×平川大輔(竜ヶ崎怜役)
4月23日(土)に「劇場版 Free!-the Final Stroke-」後編の公開を記念してMOVIX京都にて舞台挨拶が開催され、七瀬遙役の島﨑信長さん、橘真琴役の鈴木達央さん、山崎宗介役の細谷佳正さん、葉月渚役の代永翼さん、竜ヶ崎怜役の平川大輔さんが登壇しました。
はじめに、島﨑さんが観客に向けて「…いかがでしたか?」と問いかけると、会場からは割れんばかりの大きな拍手が巻き起こりました。
ついに最終章となる後編。公開を迎えた気持ちを登壇者に尋ねました。
島﨑「なんか嬉しいです。よかったなって。後編ということで喪失感とか、逆に肩の荷が降りたみたいな、何かを失ったような気持ちが生まれるんじゃないかなとアフレコの前は思っていたんです。でも収録が終わっても、完成したものを観ても、こうして皆さんの前に立っても、何も失った気持ちにはなっていないなというのが率直な感想です。彼らの人生はまだまだ続いていくし、輝かしい未来がいくらでも思い浮かんでくるので、こんなに前向きな希望に溢れた気持ちでいられるんだなって思っています。」と今の素直な感想を述べました。
鈴木「長いことフィルムに関わってきたということもあって、ひと言では言い表せない何かになったんだなっていう。自身ではなかなか持ったことのない、観た後に感想がわからなくなるような想いがあって。マイナスなことではなく凄くポジティブな、色んな感情がミルフィーユみたいに重なっていって、『日本語でなんて言ったらいいんだろう?』という感覚になりました。それが、皆さんにどう伝わるのかなって思いましたし、とてもいい形で心に残ったら嬉しいなってふと感じましたね。」と9年間泳ぎ続けてきたからこその感情があったと話します。
今回、初めての舞台挨拶に登壇した細谷さんは、
「本作に携わる全てのスタッフが、この『Free!』という作品を長い間応援してくれているファンの皆さんに喜んでもらえる結末を、懸命に考えたと思います。宗介は肩を故障しました。僕も声帯を故障させた時期があります。自分が故障から完全に回復するには、かなりの時間が必要でした。当時の感覚を監督に伝えた事があります。実際に故障を体験している人間の言葉なので、当時、監督は黙って僕の話を聞くしかなかったのかもしれません。今回のエンディングはその時の自分の意見が反映されていると勝手に思っています(笑)。故障から回復までの時間が丁寧に描かれていました。」と、アフレコ現場でのエピソードを披露しました。
代永「ずっと『Free!』って繋がっていくんだなって思いましたね。前編が衝撃的な終わり方だったので、この後どうなるんだろう?って皆さんにもお待ちいただいて、今回こうやって公開されて『これぞ「Free!」だな』っていうのを見せつけられました。『Free!』に関われて本当によかったなと思いました。エンドロールでも思い出したり溢れてくるものがあったんですけど、それも含めて嬉しいなと。みんな大人になったし、河浪監督の思いが詰まっていて。これから先も希望が見えるというか、それぞれのキャラクターがどういう風にこの先歩んでいくのかなと思える出来になっていたので、終わっちゃうという感覚はなくて、どこかでまた会えるんじゃない?と感じる終わり方なので『僕らもいつまでも待ちます!』という思いでいっぱいです。」と噛み締めます。
平川「完成品を初めて観た時は、当たり前ですけどずっと黙って見てて…最後のカットが終わって画面が暗くなったあと自分の顔が笑顔になっていることに気付いて。『やっぱり俺、こんなに『Free!』が好きなんだな』って思いました。すごく笑顔になっている自分に気が付く、そんな瞬間がありました。」と、完成した後編を通して新たな発見があったことを明かしました。
また、お気に入りのシーンを聞かれた島﨑さんは「気に入ってないシーンなんてないんですけど、やっぱりラストは…。あれは全員で泳いでるんだなってアフレコの時から思っていて。今まで関わってきた全員、真琴だったり、これまで遙と出会ってきた、繋がってきた、関わってきたみんながいてこそ辿り着けたラストだし、泳ぎ切れたなって。みんなで泳いだんだよっていう想いがあったので印象的でした。」とコメント。
あまりに素敵な内容に、「このあと何を話せばいいのか」と登壇者たちが焦る一幕もありました。続けて島﨑さんが、宮野真守さん演じる凛、そして鈴木達央さん演じる真琴との思い出深いシーンを語り、鈴木さんが“凛の圧倒的なヒロイン力”へと踏み込もうとしたところで会場から時間が迫っていると合図が。動揺する二人に、細谷さんから「(合図が出ているんだから)いい加減気付けよ主人公!」と劇中の宗介の印象的なセリフを使って、会場の笑いを誘いました。
最後の挨拶となり、
平川「改めて皆さま見ていただいてありがとうございます。前編の舞台挨拶のときに『最後のターンをついにしました』と話していたんですけど、彼らの人生とか、彼らの水泳はこれからもずっと続いていくんだなと。まだまだ道が長く長く続いていくんだな、みんなの気持ちの中や僕らの気持ちの中で『Free!』は、夏は終わらないんだなと感じました。皆さまには、彼らの行末を想像していただきながら、応援していただけたら嬉しいなと思います。どうぞ今後とも、彼らをよろしくお願いします。愛してあげてください。」と語り、代永さんが続きます。
代永「『Free!』の物語としてはこれで終わりますけども、平川さんの言うように彼らの道は続いて行きますのでまたどこかで交わる瞬間があるかもしれないし、別々の道を歩む瞬間があるかもしれないし、1期から観ていただいている方には本当にそう感じてもらえる作品になっています。僕らも、楽屋でずっと話が尽きないぐらい思い出がありすぎて…全て含めて『Free!』を愛している皆さんだったり、僕らの想いが詰まっている作品です。皆さんの応援が続く限り、『Free!』はずっと続いていくと思いますので、これからも長く長く、応援していただけたらありがたいなと思います。」と、『Free!』はたくさんの思い出と共にこれからも在るものだと語りました。
細谷「この回の舞台挨拶は終わってしまうんですが、5月の舞台挨拶でも主人公・島崎信長さんがまだまだ喋りますのでよろしくお願いします!」と5月1日(日)国際フォーラムで開催されるスペシャル舞台挨拶へ意気込む様子が窺えました。
鈴木「本当に、明日へ続くフィルムなんだなって凄く思っています。作品の中に出ているみんなもそうだし、それを支えたり作り上げてきた我々もそうだし、観ていただいた皆さんにも繋がるような、明日へ歩くためのフィルムかなと。それが皆さんに伝わったら嬉しいし、その一歩に『Free!』がなったらいいなって思いますし、そのきっかけが日常にあふれる水の音だったら幸せだなと思います。本当にありがとうございました。」と、本作がこれからも様々な可能性に繋がっていくことを願いながら改めて感謝を述べました。
最後に島﨑さんが、
「『Free!』と関わってきて、『あ、だからか!』って腑に落ちたことがあって。アニメのキャラクターとか作られた世界とかじゃなくて、完全に僕たちの中で生きている人たちなんですよね。あの世界があって、そこにみんなが生きている。あくまで彼らの人生の一部をこうやってフィルムに切り取ったものがあるだけで、彼らもあっちで生きてるんだと思うから、終わりなんじゃなくて彼らの人生が楽しみだし、ずっと僕の中にも生き続けていくから寂しくないんだなと。こんなに希望溢れる、素敵なこれからを予感させてくれるものを観せてもらいました。代わりがいないから、こんなに長い間愛してもらえるんだなって。そんな作品に関わらせてもらったこと、本当に幸せだなって思います。」とキャストたちの想いを踏まえながら作品への愛を語りました。
その言葉を聞き、鈴木さんがすかさず、「そうした作品を引っ張っていってくれたり、みんなのところに背負っていったのは、あなたのおかげよ。」と声をかけると会場からも温かい拍手が起こりました。それを受けて島﨑さんは、感慨深い表情を浮かべながら「そう背負えるように、背負える遙役の島﨑信長に育ててくれたのがこの現場のこの作品のみんなだったので、本当にこちらこそです…。皆さんが応援して、繋いでくれたから、ここまで辿り着くことができました。全ての人にありがとうございました!」と締めくくり、大盛況のなか舞台挨拶は幕を閉じました。