SPECIAL

「劇場版 Free!-the Final Stroke-」後編

スペシャル舞台挨拶
オフィシャルレポート

※本レポートは「劇場版 Free!-the Final Stroke-」前編及び後編の内容に大きく触れています。

2022年5月1日

島﨑信長(七瀬遙役)×
鈴木達央(橘真琴役)×内山昂輝(桐嶋郁弥役)×
細谷佳正(山崎宗介役)×豊永利行(椎名旭役)×
木村良平(遠野日和役)×
野島健児(桐嶋夏也役)×
日野聡(芹沢尚役)×小野大輔(金城楓役)

「劇場版 Free!-the Final Stroke-」後編の公開を記念し、七瀬遙役・島﨑信長さん、橘真琴役・鈴木達央さん、桐嶋郁弥役・内山昂輝さん、山崎宗介役・細谷佳正さん、椎名旭役・豊永利行さん、遠野日和役・木村良平さん、桐嶋夏也役・野島健児さん、芹沢尚役・日野聡さん、金城楓役・小野大輔さんの9名の登壇にて、スペシャル舞台挨拶が実施されました。イワトビちゃん、サメヅカちゃんも飛び入り参加!会場には約5000人もの『Free!』ファンが詰めかけ、全国劇場ではライブビューイングも実施しました。

昼の部

まずは、順番に一人ずつ会場に駆けつけてくださったファンの皆様へ、感謝の気持ちを語りました。
木村「今日は豊永さんが歌ってくださるとのことで…」
豊永「楽屋で言ってたやつ、すぐそのまま使うなよ!」と舞台袖でも和気藹々としている『Free!』のチームワークの良さがうかがえる一幕が見られました。
小野「あっれー?ここ国際フォーラムじゃん?ライブビューイングでも見てるの?」と金城の印象的なセリフをもじりながらポーズをとり、会場の笑いを誘いました。

ここで松岡凛役・宮野真守さんから届いたメッセージ映像をご紹介。
宮野「後編の台本を開けてみて、びっくりしましたね。予想外の展開でした。
「あるシーンで、憑き物がとれたかのように素直に語り合う2人を見て。この10年色んなことがあって、素直になれずに話さなかったからすれ違ったり、ぶつかったりした時間があったからこそ、素直にお互いの想いを吐露する2人を見て感動・感激してしまって。そしてラストのあの展開は…演出・展開がエモすぎて…。皆さんの中にもこの物語がずっと残るような素晴らしい存在になってくれていたらいいなと思いますし、僕もこれからも『Free!』を愛していくので、一緒にその愛を高めあって温め合ってこれからもいてくれたら嬉しいです。」と印象的なシーンと併せて『Free!』への愛を語りました。

改めて後編が公開された心境を聞かれると、
島﨑「ここまで何度も舞台挨拶をしてきまして、例えば昨日だと家中宏さん(笹部吾朗 役)やゆきのさつきさん(天方美帆役)も含めて、代永翼さん(葉月渚役)、平川大輔さん(竜ヶ崎怜役)、渡辺明乃さん(松岡江役)と鈴木達央さん(橘真琴役)と一緒に岩鳶高校のメンバーでやらせていただきまして、今日は最大人数の9人で、しかもこんな大きい会場でたくさんのお客さんの前で、全国でもライブビューイングをしていただいて、『Free!』ってたくさんの方に愛していただけている作品なんだなと。みんなの応援があったからこそ、金城も含めた最新のメンバーでこんな大きいステージで挨拶させていただいてます…」
島﨑さんの挨拶に応えるように、小野さんが「ありがとう」と深々お辞儀をし、会場から大きな拍手が起こりました。
小野「9年のシリーズを通して、このメンバーで積み重ねてきたものっていうのは素晴らしいものだと思いますし、ある意味羨ましかった。『「Free!」出たかったな』ってずっと思っていたところにお話がきて、最初はどう演じようかと…個性もみんな強いし、物凄いトガった役作りをして臨んだら鶴岡(陽太)さん(音響監督)に『小野大輔は、それじゃないやつ(その芝居プランではない物を)』って言われて(笑)。結局『僕らしく演じてくれ』という話になりました。今日観てお分かりになったと思うんですが、金城はとても優しい男で。彼が行き着いた答えは演じ手としても嬉しかったですし、最初の役作りは全然違っていたなと反省しました(笑)」
鈴木「男性キャラクターが多めの作品で、個性も強いというところで、一番緊張するポイントはどこでしたか?」
小野「緊張したのは一番最初!!『あっれー?日和くんじゃん?』ってところが実はマックス緊張してて」
という言葉に共演者からは驚きの声も上がりました。
木村「現場でも金城は誰なんだろうって言ってましたからね。小野D(大輔)さんってなった時は沸いたよね」
鈴木「沸いたね!」

金城のエピソードに合わせて「遠野日和」の印象に残るシーンへと話は発展。
鈴木「やっぱりシリーズが進んでいくと新たな個性の強いスイマーたちが現れて、日和も最初は…」
木村「あぁ、そうですよ」と何食わぬ顔で返事をすると会場からは大きな拍手が湧き上がりました。
木村「日和はずっと笑顔で優しいよね」と主張するも
豊永「その笑顔が怖かったんだよ!」と突っ込み、
島﨑さんがTVアニメ「Free!-Dive to the Future-」での、郁弥に“滑り台ドン”する日和のシーンを持ち出すと、
木村「滑り台の話はいいだろ!」と、共演者一同が揃って懐かしむ場面もありました。

後編での郁弥の立ち位置について
内山「前編で郁弥は吹っ切れた部分が大きくて、合宿で身も心もリフレッシュしてパワーアップしましたし。後編では、悩みを抱えるキャラクターたちがその葛藤をどうするかというテーマが大きかったので、郁弥は吹っ切れていいかと思って。さっぱりしたキャラクターで行こうと思ってましたね。」
鈴木「今回で郁弥が一歩抜けたからこそ、日和の支え方も変わっていったようにも見えたよね。」
木村「関係性が広がっていくっていう点では、夏也さんとの関係性もいいなって思うよね。」
野島「確かに。初め普通のただの明るいお兄さんかなって思ってたんですけど、だんだん演じるうちに夏也と郁弥の関係性が兄と弟だけじゃなくなってきて。夏也って、お父さん?ってくらいの愛情の深さで、面倒見がよくて…だとしたら、尚はお母さん?」
日野「そう!立ち位置的にはお母さん…いや、もうお母さん超えておばあちゃんくらいの。温かい目で見守ってますけど」
野島「穏やかないい夫婦になれました。」と穏やかに頷く2人に会場からは拍手が贈られました。

続いて、宗介の故障から復帰が描かれた本作
細谷「宗介を長く見続けたてきた人からすると感慨深いシーンだったと思います。控室にいたときに『また飲み物を賭けるか?』って上映中の台詞が聞こえてきて、改めていいなと思いました。」と、イベント直前にも作品のことを考えている細谷さんの想いの強さを見せました。
鈴木「その気持ちは十分に伝わっていますよね」

そしていよいよ、話題は旭の歌唱シーン。
島﨑「お待たせしました!『Free!』を回収した男。トッシー(豊永)さんに」
鈴木「今日のために歌う準備してきてくれたんでしょ?」と話し出すと会場は大盛り上がり。
豊永「世界は回る~~俺の周りを~~♪」と会場の手拍子と共に歌い上げると、
豊永「台本にね、『世界は回る。俺の周りを』の後に“鼻歌等”って書いてあったんですよ!『これだけか、情報』って思ったんですけど、歌は自分で考えました。それからシーンの尺がこのくらいだからテンポはこのくらいかなって決めて、テスト収録で歌ったら鶴岡さんに『その歌既存の曲?』って言われて、『こんな歌詞の既存の曲あるか!』って思いましたね」と本作で見られる旭の歌唱シーンの制作秘話を明かしました。

ここで、公開をお祝いしてイワトビちゃんとサメヅカちゃんもサプライズ登場!温かい拍手で迎えられる中、
このスペシャル舞台挨拶で初公開となるクライマックスビジュアルも紹介されました!
スクリーンにビジュアルが映し出されると、会場からは大きな拍手と歓声が湧き上がり、キャストたちも「素敵!」「いい顔してる」とスクリーンに釘付け。感動的なビジュアルが出来上がりました。

イベントの最後には、
小野「改めて、9年という長い年月を積み重ねてきたこの作品に最後の最後に参加できて、本当に光栄に思います。本当にいい作品ですね。あまり長くなると良くないので一言…『京アニ最高!』」
日野「『映画 ハイ☆スピード!』からこの『Free!』シリーズに参加させてもらって、こうしてファイナルという形でみなさまにお届けできるのが本当に幸せです。まさにこの作品のように、想いが、こうして最後に会場のみなさまにおとどけできるというのは幸せなことで、いろいろなことがありましたけれども、今日この日を迎えられて本当に良かったと思います。本当にありがとうございました。」
野島「この『Free!』という作品を応援してくださっている皆さんのリレーをお互いに受けて、返しての繰り返しを9年間続けているような気持ちでした。今作では本当に、恩返しなのかなっていう、デザートみたいな内容だったなって思いました。行き詰まった時とか、悩む時とかきっとあると思うんですけど、この作品をみたら『どんな困難も乗り越えられるんだ』って。その先に、未来に飛び込んでいけるような作品になっていると感じていますので、是非皆さんの力になりますよう大事にしていってください。本日は本当にありがとうございました。」
木村「クライマックスビジュアルを見て思わず『お!!』ってなってしまったんですけど、このビジュアルを見たら全員『お!!』ってなると皆さんと共感できている気がしております。本当は一人ずつ“どの郁弥がよかったですか?”って聞きたいですよね。泳いでる郁弥ですか?雨に濡れている郁弥ですか?それとも最後のあの郁弥ですか…?ということで、皆さんこれからもたくさんの良い郁弥を楽しんでいただけたらと思います。今日はありがとうございました。」
豊永「旭は、全体を俯瞰して見ていた代表者なんじゃないかなと個人的には思っています。そんな旭を演じることができて本当によかったなと思いますし、そして何より一番最後に色んな人のインタビュー映像を茜お姉ちゃん(旭の姉)とみて、社会人になろうと思ったけど諦めきれなかったところに、改めて旭くんの夢を感じたり、もうちょっと頑張ってみようかなという気持ちを与えてくれたのは紛れもないハルのおかげだと思います。色んな方々の力や想いを受け止めてきたからこそ、一人じゃないということに気づけて泳ぎ切ることができたんじゃないかな。そんなところを旭くんの目を通して皆様にお届けすることができたのは嬉しかったし、光栄な役どころを演じさせていただけて感無量の思いでいっぱいでございます。これからもぜひ皆さんも旭くんのように楽しんでいきましょうね!ご来場誠にどうもありがとうございました。」
細谷「本日はご来場いただき誠にありがとうございました。長い間、応援していただいた皆さんからすると(宗介が)故障してからのあのシーンというのは非常に、観ていて嬉しかったんじゃないかなと僕も映像をみて感じました。こういった大きな会場で、同じ作品が好きな人を目にする機会が久しくなかったので、改めて『Free!』はたくさんの方に愛されている作品なんだなと、今日は感慨深かったです。これからもこの作品をよろしくお願いします。本日はありがとうございました。」
内山「僕は『映画 ハイ☆スピード!』から参加しているんですけど、これだけ長い期間実際に時が流れていて、劇中でも時間が流れて、キャラクターが歳をとって、進学して、人生の中で色々な選択をしていく。こんなにロングスパンのシリーズ作品に参加するのもなかなかないことだったので、非常に貴重な体験をさせていただいたと思っています。今回の映画で『Free!』は終わりということになるんですけど、僕は映画を観終わって『終わった〜』って凄いクライマックスと結末を感じたとともに、彼らの人生はまだまだあの世界で続いていくんだなとも感じでいて。どんな選択をして、どんな人生を歩むのかこれからわからないですけど、みなさんの心の中にもそういう形で作品がずっと残ればいいなと思っています。本当にありがとうございました。」
鈴木「皆さんがいらっしゃっているんだと目の当たりにすると、すごく嬉しいなと思う気持ちもありますし、俺と信長は(4月23日の二日目舞台挨拶から)全国津々浦々の劇場に足を運ばせていただいて、そこにいる皆さんが本当に愛情深く我々を迎え入れて下さって。こんなにも愛されているシリーズなんだなと改めて再確認すると共に、最後まで続けて来られたことは嬉しいことなんだなとふと思ってしまいます。何かを諦めかけようとしても、明日につながる一歩はきっとあるはずです。何か迷った時には『Free!』という作品を思い出していただけたら嬉しいなと思っております。本当にありがとうございました。」
島﨑「『劇場版 Free!-the Final Stroke-』後編ということで、遙の人生の一部を切り取ってアニメーションとして描くというのは区切りとなりますが、ウッチー(内山)も言ってくれたように、彼の人生はこれからも続いて、輝かしい希望に溢れた未来が続いていくんだと思える映画になりました。アニメーションで描くのが終わったら、もう全部が終わりではなくキャラクターの枠を超えて、僕の中でみんなが生きている人、僕たちは別の世界かもしれないけど、生きている人間に生きている世界になっているんだなと改めて思いました。きっと皆さんの中にも『Free!』のみんなが生きているっていうことを信じていますし、これからも一緒に生きていってもらえたら嬉しいです。最後にこんなに目尻の上がった幸せそうな遙やみんなを見ることができたのは、9年間応援して愛して下さっているおかげです。関わる全てのスタッフ、役者、そして応援してくださる方、『Free!』に関わる全ての方からの愛と応援と力と想いがあったからこそ、こんな幸せな光景が見られたんだなと思っております。改めて全ての方に感謝したいですし、これからもどうか『Free!』をよろしくお願いいたします。本当にありがとうございました!」
と、それぞれが『Free!』に込めた想いを改めて語って締めくくり、笑顔と感動に包まれたイベントは幕を閉じました。

夜の部

夜の部の冒頭挨拶では、
豊永「『俺は天才!俺は、天才!』そう思っていた時期が僕にもありました。」
木村「ハタチぐらいのころトッシーの演技を見て『天才やな』って思いました。」
小野「あっれー?夜も満員じゃん。ライブビューイングも見てんだろ?足元悪い中感謝だコノヤロー!」
と続けて挨拶をし、『Free!』キャストチームらしい濃厚なスタートを切りました。

ここで松岡凛役・宮野真守から届いたメッセージ映像をご紹介。
宮野「後編の台本を開けてみて、びっくりしましたね。予想外の展開でした。前編の時には凛が、一歩大人の階段を踏み始めたと話してたんですけど、見事に、遙と共に不調になって(笑)そこがとてもFree!らしいし凛らしい、凛と遙の関係らしいなと思いました。もう運命共同体に近いところに感情の起伏があるのかなっていうくらい。遙が調子悪いと凛も調子悪いし、じゃあちゃんと素直になろうよってやっと向き合う話。なるほどなと思いました。あるシーンで、憑き物がとれたかのように素直に語り合う2人を見て。この10年色んなことがあって、素直になれずに話さなかったからすれ違ったり、ぶつかったりした時間があったからこそ、素直にお互いの想いを吐露する2人を見て感動・感激してしまって。そしてラストのあのエモい展開は…演出・展開がエモすぎて…。皆さんの中にもこの物語がずっと残るような素晴らしい存在になってくれていたらいいなと思いますし、僕もこれからもFree!を愛していくので、一緒にその愛を高めあって温め合ってこれからもいてくれたら嬉しいです。」と印象的なシーンと併せてFree!への愛を語りました。

ラストのリレーシーンについて問われると、
島﨑「やっぱり金城が…あれはズルいですよ」
小野「あれは予想外だった。『俺は俺のために泳ぐ』という金城の信念が遙と出会うことで変わっていくんだよね。前編で人と群れないキャラクターだったのが、後編でみんなと泳ぐことに気づいて、皆と一緒にいる金城を見て震えちゃって…。こんなに人って変われるんだって嬉しかったね。」
木村「金城と同じで、敵ではないものの少し違う角度から登場した日和が、郁弥しかずっと見てなかった彼が…ホントにね。水泳って速さを競うスポーツなのに、複雑にドラマや人間関係が生まれていく。泳いで気づくっていうのがすごいなって。言葉で言わなくても見ればわかる。」
内山「競技選手としての成長もあるんですけど、『映画 ハイ☆スピード!』とか前のことを思い出すと、郁弥というキャラクターもたくましくなったなと感じられる後編ですね。力強さや頼もしさを感じられるシーンもあって。」
野島「久しぶりに泳げたことが嬉しかったし、郁弥から『兄貴!』って声がかかった時に、今までの二人の関係性とか辛かったこと、悩んだことから救われたなって。色んな想いを感じましたね。」
細谷「宗介らしさがあったと感じました。男っぽいというか、彼らしいなって思って見ていました。物凄い仕掛けのある良い演出もあったと思います。涙ぐむファンの方もいるんじゃないですかね」と、各々が予選、決勝と繋いだリレーを通して、熱い想いを語りました。

他の面々からは…
豊永「旭の歌の話だよね? 『♪世界は回る〜』」回りながら歌い出すと会場からは手拍子が湧き上がりました。

豊永「旭の立ち回りは意外でした!自分が経験した挫折や悩みを知っているから説得力と重みがある、旭だからこそ出せる言葉がありましたね。『俺は天才』と言って自分を奮い立たせていた旭が出した言葉には、『旭、男になったな〜』って思いました。」
日野「選手という道を断念し、みんなを支えるという道に進んだ尚。『映画 ハイ☆スピード!』の頃から俯瞰して観察することが得意だったんですけど、今回の作品では彼も成長していて、気遣いがすごかったですね。夏也とのやりとりは良かったよね。」
島﨑「真琴が頼れたり、こぼせるのは尚さんだけですもんね」
日野「真琴に関しても近しいものを感じてたと思うし、真琴の将来の指針になるような道を示してあげれてた。」
鈴木「仲間たちにそっと支えてもらうことで『あ、皆で何かができるんだ』って真琴は気づいて、今自分ができることを精一杯やろうということに終始しているような気がして。個人的には(真琴は)3期頃から心にモヤがかかっていたんだけど、仲間達の支えによって全部解消できたんだろうなって思うし、人を支えることの大切さや自分の輝き方を真琴としても学べた時間でした。こうした生き方や折り合いの付け方もあるんだなと。」
木村「いると助かるサポートメンバーではなく、いてもらわないと!という関係性が見えてくるんだよね」
鈴木「一人一人に対しての接し方を考えたり、自分から出てくるセリフが意外でしょうがなかった」など、それぞれが熱くリレーに対する想いを語りました。

印象に残っているシーンを問われると、
島﨑「『少しは気づけよ主人公!』って宗介の言葉は好きですね〜」と思い出深いシーンを挙げ、会場からは大きな拍手が巻き起こりました。
細谷「あのシーンは一番好きなシーンで。高校生からスタートして大学生になって、選手をやっていないように映し出されていても皆の中には“水泳”があって。あの年代の男の子って、やっぱり秀でたいとか、競争したいとか、周りよりも抜きん出たいなって思うはずなんですけど『少しは気づけよ主人公!』って一歩引いて言っている気がして。大人になったなぁ…って思いました」
小野「(金城が)渚と絡んだ時に、渚に優しい…」
豊永「渚が…好き…。俺も、真琴と渚が回想シーンで、お守り買うんだけど安産祈願のお守り買っちゃって。“安しん祈願”にマジックで書き直して持っていくシーンとか、渚がいなかったら遙はどうなってたと思う?!」
小野「いわゆるKYなところがある渚なんだけど、それって金城が誰彼構わず当たっていくことと似てるのかな?って思ったりして。相手を思うからこそ、強く言うとか。」
内山「後編はみんなで遙をアシストする話だったから…気になるお気に入りのシーンは凛が独りで喋ってて、ミハイルに…」
と話したところで会場もキャスト陣も大爆笑!それぞれの好きなシーンの話で盛り上がりました。

尚と夏也の息の合ったシーンも垣間見え…
野島「ニコイチな関係性」
日野「選手として尚が断念するという流れがあったからこそ、水泳とか皆と関わらせてあげる場を(夏也が)提供していたのではないか」と語りました。

ここで、公開をお祝いしてイワトビちゃんとサメヅカちゃんが元気いっぱいで登場!
スペシャル舞台挨拶を記念してクライマックスビジュアルをご紹介いたしました!

そして、ライブビューイング会場終了の時間となり、代表して、
島﨑「今こうして皆のすごい素敵な熱くて深い想いが聞けて僕自身すごく幸せな時間でしたし、皆さんにとってもきっと最高に幸せな時間になったのではないかなと思っています。これだけ僕たちが大好きで作っているんだから、ここにいない皆も大好きで作っているんだから、そりゃ皆大好きになる作品のはずだ、うん!僕らも末長く愛していくので、末長く『Free!』シリーズをよろしくお願いします!ありがとうございました!」と熱意のこもった挨拶を述べました。

イベントの最後には、
小野「この劇場版からの参加でしたけれども、本当に素敵な作品に関わらせていただいたなと実感しています。僕にとっても宝物のような作品になりました。これから先も、僕も、何かあった時には『Free!』をみて勇気や元気を貰いたいなと思いましたし、皆さんにとってもそんな作品になったら良いなと思います。とにかく、関わらせていただいて本当に幸せです。最後に一言…『京アニ最高!』」
日野「こんな素敵な作品を世界に届けてくださった京都アニメーションの皆様、ありがとうございました。人生の中で壁にぶち当たって立ち止まってしまうことってあると思うんですけど、そういう時は自分の気持ちに素直に向き合って、この『Free!』という作品を思い出してくれたらと思います。皆さまの中で生き続けているキャラクターたちが大切なことを示し、そっと後押ししてくれると思いますので、皆さまの未来、新しい一歩に、この『Free!』を愛し続けて頂けたらと思います。ありがとうございました。」
野島「ラストシーンを見ていて、すごく胸を打つんです。なんでこんなに胸を打つんだろう?って。それってきっと、人間は本気で生きていきたくて、本気出したいんだよねって気がつくところがあって。なかなか自分の本気って気づけなくて、自分が本気だと思ってたことが本気じゃないこともあって。周りの人に助けてもらったり、優しさを受けたり責任を持ったり、少しずつ本気を見つけて…最後に本気で、楽しんで泳いでいる姿を見て『もっともっと本気で生きていきたいな』って自分自身にもメッセージをもらった作品です。皆さんにとっても救いになるような作品になっていると思いますので、ぜひぜひ本気でこれからも『Free!』を大切にしてください!」
木村「本当に今日は幸せな1日になりました。実はさっき楽屋で、内山から郁弥を感じた瞬間があったんです! ふとした瞬間にキャラクターの可愛さを思い出すというか、『Free!』という作品は、見ていくとどんどん愛らしくなっていく不思議な力があるような気がしていて。彼らはきっと、この劇場版の後も面白い人生を歩んでいくんだろうなと。皆さんと今後の『Free!』も心の中で共有できたら良いなと思っています。今日はありがとうございました!」
豊永「話したい話まだいっぱいあるのよ…。国木田家の養子になりたい!とか(笑)そんな中で、それぞれがそれぞれの場所で遙のために生きているってすごく感じた作品でした。ラストシーンもそうですけど、旭は選手として一番周りを見なきゃ行けない友達みたいなポジションにいて、皆さんにとって感情移入しやすい人なのかなって。彼も普通って自覚してしまう瞬間があったりするんですけど、それでも僕は『天才だよ』って思っています。旭の活躍、皆さまの中で期待していてください!」
細谷「『Free!』のアフレコ期間中に、僕は喉を故障しました。監督と『宗介は肩の故障を克服して、また水泳に復帰するのか?』という話し合いをしたことがあったんですね。制作スタッフが宗介を早く復帰させたいという雰囲気は感じていたんですけど、僕は『本気だった人間だから、そんなに簡単に復帰したいとはならないと思う』と伝えました。実際に故障を経験して、そう感じていた人間の言葉だったので、監督は黙って聞くしかなかっただろうなと。気を遣わせてしまったなと今は思っています(笑)。それがあってか、宗介が回復して、水泳に復帰していく様子の描き方が丁寧だったなと感じたんですね。受け止めてくれたのかも知れないなと、勝手に自分でそう思うようにしています(笑)。ラストシーンの宗介をみて、『良かったな』と感じました。おそらく会場にいる皆さんも、それに近い感覚だったのではないかと思っています。『Free!』はこれで最後にはなりますが、これからもこの作品を好きで居続けてくれたら嬉しいです。本日はありがとうございました」
内山「『Free!』のお仕事は、やった分だけ報われるお仕事でした。がんばってセリフを練習して、アフレコやったら、完成した作品にはすごい映像がついていて、音響チームも良い具合に仕上げてくれていて。努力が実を結んで報われる、次の作品頑張ろうって良い循環が毎回生まれていたんじゃないかなって思います。同時に、僕は『映画 ハイ☆スピード!』からの参加だったんですが、こんなに長い期間をかけてキャラクターがどんどん成長していって、キャラクターデザインもたくましくなっていったり、精悍な顔つきになっていったり、変化を演じる機会というのはなかなかないなと思っています。皆さんにお礼申し上げたいです。ありがとうございました。」
鈴木「皆のコメントを聞いていると、もう言うこともなくなってしまうのかなと思うくらい、たくさんのことを聞けて感無量です。このフィルムは、明日へ向かっての一歩をどういう形であれ心の中に置いていってくれる1本じゃないかなと個人的には思っています。(本会場では)上映前に、遙と真琴とで鑑賞上の諸注意を呼びかける録り下ろしの会場アナウンスがあったと思います。僕らはそれを『この物語が終わった後の遙と真琴だよね』って言い合いながら収録しました。なので、彼らは明日に向かっています。ちゃんと一歩を踏み出しているんです。タイトルにある“Final”という言葉があっても、明日に向かって生きています。そういうものが皆さんに伝わったら嬉しいなと思っています。ご覧いただき本当に嬉しいです。ありがとうございました!」
島﨑「本当に『Free!』は、(自分と)重なるなって部分がたくさんあって。遙が悩んでる時に僕が悩んでいて、そんな時に音響監督の鶴岡さんに『遙が悩んで分からなくなってるなら、そのままでいいんじゃないか?』って言ってもらい、色んな言葉をもらって育っててもらって。宗介の『少しは気づけよ主人公』って言葉もどこか自分に向けられているような、ずっと新人で、皆の中で一番後輩の僕が主人公で。そんな僕を主役として皆が立ててくれたり、背中を押してくれたり、引っ張り上げてくれたり。今回も“Final”って言ってますけど、最後のセリフも簡単には収録できなくて、宮野さんや鶴岡さんから素敵なアドバイスをいただきました。本当に“Final”に至っても、ずっと育ててもらった作品です。間違いなく僕の代表作で出世作だし、何よりとっても大好きな作品で、七瀬遙の物語の帰結点がこんなに素敵な幸せなものになって、こうして共演者の皆さんからも想いのこもった気持ちを聞けて本当に幸せです!この先の輝かしいものを想像してしまうような、喪失感じゃなくて希望をいっぱい持てるような、皆の背中を押してくれるような“the Final Stroke”になったと自信を持っておりますので、皆さんもこれからも彼らと一緒に未来を明るく生きていってもらえたら本当に幸せだなと思います。これからも末長く『Free!』シリーズをお願いいたします。ありがとうございました!!」 と、熱い想いを語り、イベントを締めくくりました。